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 <<第22回 赤い大地から>>










 今わたしはアリゾナ州のセドナに来ています。赤い岩山に囲まれた美しい場所で、Red Rock Countryと呼ばれています。古くからインディアンの聖地とされて いるようです。

 ボルテックスと呼ばれるエネルギー・スポットが有名で、 昨日はボイントン・キャニオン、カセドラル・ロック、 ベル・ロックと主なボルテックスをまわってきました。いずれもとてもパワフルな場所なんだけど、 それでいて威圧的でないところが印象的でした。

 これはなぜか私がホピの人たちに抱いた印象と同じでした。実際に会ってみるまでは、ホピ族の人はきっとすごい人々で言葉なんて交わせるわけがない、と思っていたのです。

  グランド・キャニオンにあるギフト・ショップのスタッフがホピ族の出身だとわかったとき(GCで働くスタッフはみんな名前と出身地を書いたバッジをつけているのです) 気づいたら私は彼女に話しかけていました。

  明日ホピの村に行くつもりだと言うと、カレンというその女性は 村までの地図を書いてくれ、「でも儀式があるから、あなたたちは村に入れてもらえないかもしれないわね。一応、ここに私の名前を書いておくわ。儀式には私も参加するから、そのとき会いましょう」と地図の端にサインをしてくれました。ネイティブ・アメリカンの儀式。インディアン好きの私はそれこそ小躍りしたくなるほどうれしくなりました。

  はたして翌日、村にはすんなり入れたのですが、カレンのサイン入りの地図のおかげで彼女の母親の家にたどりつき、カレンのことをたずねると「カレンはまだ帰ってきてないけれど、さあ、入りなさい。食べ物もたくさんあるから、どんどん食べなさい」と食事をすすめられ、ご飯を食べながらカレンの姉妹兄弟たちにいろいろな話を聞きました。

  みんなとても気さくで、「いつでもこの家に来てちょうだい。大歓迎よ」と声をかけてくれ、次から次へと訪れる親戚たちに「この二人は外国からの友達、いや、もう私たちの家族なの」と優しい言葉をかけてくれるのです。まるで、昔の日本に戻ったような気分でした。

 聞けば、その一家は代々ホピに伝わる癒しの技を伝える家族で、今回の癒しの儀式も司っているというではないですか。しかもその儀式は年に1回、心身を病んだ人のために行われるものだとか。なんというタイミング……。

 14人兄弟の末っ子のオルターとはいろいろな話ができました。インディアンの中でも、昔からのヒーリングなどには見向きもせず西洋文化を追い求め、インディアンのこころを忘れてしまった人が多いこと。いわゆる審判の日はすでに始まっていること。なにが起きても自分を見失わずパニックにおちいらないことなど。オルターはユーモアをまじえながら、そういう話をしたあとで私たちにお守りをくれました。

 やがてキバで癒しをしていた癒し手たちが広場に出てきました。反時計回りにまわりながら踊っていきます。トウモロコシの神をかたどったカチーナの扮装をした盲目のヒーラーたちが、歌い手の歌にしたがい、リズムをとりながら広場をまわっていくのです。

  心の奥底に届くリズム。広場をまわるトウモロコシのカチーナたち。夕焼けで鮮やかなオレンジに染まったうろこ雲。

 別れ際、オルターが指を空に向けて言いました。
 「君たちは導かれてここに来たんだよ」

 写真を何枚か添付します。
 ホピでの写真は禁じられているのでグランド・キャニオンとセドナの写真です。

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