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 <<第21回 You can choose.>>










 トム・クルーズ主演、スティーブン・スピルバーグ監督作品、『マイノリティ・レポート』を見てきました。原作は『ブレードランナー』や『トータルリコール』のフィリップ・K・ディックによるものです。舞台は2054年アメリカ。

未来のアメリカ社会では予知能力者(プリコグ)の力を利用して殺人事件を予知し、未然に防ぐという防犯システムが機能しています。トム・クルーズ扮する防犯チームのリーダーは、やがてプリコグによってみずからが殺人を犯す未来のヴィジョンを見せられてしまいます。しかも自分が殺す相手は名も知らぬ男。さて、彼はほんとうに殺人を犯すのか、被害者となる人物はだれなのか、というサスペンス。

種明かしはともかく、映画で描かれる近未来のテクノロジーには目を見はるものがありました。個人を証明するものとして眼球の虹彩を使い、オフィスの出入りはもちろん、地下鉄を降りるときも、設置されたカメラで虹彩を確認することで自動的に乗客を把握していきます。犯罪者が乗っていれば、ただちに発見できるというシステム。

住環境も高度に発達し、都市部ではマンションの各戸の入り口と道路が接続されており、車を一歩降りたらそこはすぐ自宅のリビングという状況。フィルムの技術も発達していて、再生された動画は三次元のかたちをとって目の前にあらわれます。随所にちりばめられた、有名企業による未来型の商品のかずかずやコマーシャルも見どころといえるかもしれません。

テクノロジーの発達には感心しますが、未来とはいえ人間の本質はなかなか変わらないようです。すくなくとも、この映画のなかでは。未来のアメリカでは、あいかわらず怒りや憎しみが絶えず、貧しい者たちは貧しいまま。殺人をいくら未然に防いでも、人間の闇の部分を消し去ることはできずに、殺人を犯そうとする暗い感情が次々と生まれていく。

映画の中で、プレコグが何度も口にする言葉が出てきます。
You can choose.
たとえ未来が決まっていようとも、一瞬一瞬に自分がどう行動するかを選ぶことで未来を変えることができる。私もまったくそのとおりだと常々思っています。アストロロジーを勉強していると、個人の運命というのはある程度予測できるものですが、そのなかでどのような人生を送るかは最終的には個人の自由意志にゆだねられます。

自分の望む未来をつくるために、意識的に現在の行動を選択していく。これは個人単位にとどまらず、組織、自治体、国家、地球レベルでも同じことがいえるのではないでしょうか。とりあえず個人で可能なのは自分の意識を変えていくことから。これからも一瞬一瞬を大切に生きていこうと再確認させられた映画でした。

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