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<<第14回 Ka Hula O Ka Moana Pakipika
---太平洋のハラウ--- >>










この数ヶ月、髪をのばしています。ようやく鎖骨にとどく長さになりました。以前までは、のばしかけてはすぐに飽きてショートにしていた私ですが、コナで生活を始めてからのばすことを決意。というのも実はフラを習い始めたからなのです。

フラをするなら髪は長いほうがいいのだそう。ハラウ(教室の意)によってはクム(先生)が教え子たちの髪をカットするほど徹底しているところもあるとか。競技会では踊りの技術はもちろんのこと、衣装やレイが曲に合ったものかどうかも評価の対象になり、たしかに髪もみなさんそろって長くしています。さらに肌の色はハワイアンのようにダークなほうがよく、競技会に出場する日本人の友人は、せっせとビーチに通って肌を焼いているほど。

 ちなみにフラで用いるレイは自分たちで作るのですが、素材となる花や葉の採集から始まります。珍しい植物になると、山に入って探すことも。正式には植物を摘む前に短いチャント(祈り)を唱えなければならないとか。自分の手で作り上げることで自然からマナ(霊力)を引き出し、身につけることで自分にマナを取り込むのです。

 今月から私が通い始めたのはKa Hula O Ka Moana Pakipika(太平洋のハラウの意)。私たちのクムは、フラの神様といわれるアンクル・ジョージに長年教えを受けた人物で、実力もさることながらユーモアたっぷりの魅力的な女性です。もっとも競技会が近くなると、サンダルが飛んでくるという噂もありますが……。

レッスンではクムのウクレレや歌に合わせ、20数人の教え子たちがステップを踏みます。始めたばかりの私は周囲の動きについていくので精一杯ですが、ハワイアンソングやウクレレに耳を傾けるだけで自然と口元がほころび、チャントを聴くたびに厳粛な雰囲気に包まれます。そして、無心で自分の肉体を動かすことが、これほど気持ちのいいものだったのかと驚かずにはいられません。

 フラは常に膝を曲げ、重心を落として踊るのですが、この姿勢により地球のエネルギーと結びつくことができ、そのエネルギーを体に取り入れることができるそうです。レイを作って自然のマナを用いることといい、地球のエネルギーを取りこんで踊ることといい、フラとは大いなるものの強大なパワーを使わせてもらい、それに対する感謝の気持ちを表す特別な踊りのような気がします。

ハワイではこのような自然と人間の相互関係が古くから密だったのですが、これは特別なことではないのでしょう。あらゆる文化において、人間はかつてそのように自然に敬意を表し、自然との間に相互関係を築いていたにちがいありません。

さてさて、私の髪が腰までとどくころには、人前でフラを披露することができるようになるといいのですが。せめて盆踊り(!?)と言われないよう練習に励みたいと思います。

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